読書百冊意自通ズ覚書

読んだあと、何かしらの余韻を残していく物語たちを、みんなどんな風に読んでいるのだろう?The note of reading one hundred books makes you understand more clearly.

2007-01-01から1年間の記事一覧

世界の七不思議

世界の七不思議という本を、深く考えずに教養でも身につくかと思って手に取ったら、建物のことばかりが書かれていた。世界の七不思議って、建築物のことを言う[1]のだそうだ。知らなかった。 七不思議というとナスカの地上絵とかピサの斜塔だと思っていたけ…

日本語で一番大事なもの

すごい。としか言いようがない。 大野晋もすごいのだが、この人は自分の畑の話なので(それでもその分析や発想・発見、切口などなど、すごいのだろうけど)置いておくとして、丸谷である。 アナタは何者?だって研究対象はジョイス[1]だったはず。 以前、国…

四人の署名

なかなか面白かった。 物語の後半部分の、犯人の動機に至るまでの経過というのには、いつもながら驚かされる。 なんだってこんな話――特にそれまで過ごしてきた土地がイングランドから遠く離れていることへの驚き――になっちゃうんだ?という。 そしてまた、今…

ヴィヨンの妻

勝手に『ヴィヨンの妻』は中編小説だと思っていた。なぜなら、文庫の厚さが中編くらいだったから。短編だったのか。 太宰は短編の作家なのだと、ここまできてやっと納得した。(あんまり考えていなかった)おまけに、その短編というのが、同じような話――つま…

緋色の研究

新潮文庫でずっとシャーロック・ホーム ズのシリーズを読んでいたのだが、創元推理文庫でも出ていることがわかって探してみた。 手に取ってみるとなんと訳者が阿部知二なので、一も二もなくこちらで読むことにした。そしてやはり読みやすかった。 ここが読み…

晩年

総じて面白かった。 前回[1]の「富嶽百景」「東京八景」「帰去来」「故郷」と併せて、この「思い出」でさらに太宰のことがよくわかることができた。 「魚服記」もよかった。しかしキリシタンものはユダと併せて苦手なので、大河ドラマ風に想像して読んだ。そ…

バスカヴィル家の犬

シリーズ最長編がこの『バスカヴィル家の犬』である。 けっこうホームズって変人だよなと、回を追うごとに感じる。(もっとこう、高貴な紳士って感じなのかと思ってたのだ)世のシャーロキアン諸君は、ホームズのこの偏屈ぶりにノック・アウトされているのだ…

ウナギと山芋

どうやら本書『ウナギと山芋』は、あとがきを読んでわかったのだが、『遊び時間』[1]の3、ということらしい。なぁんだ、そういうことなのか、とホッとしてしまった。前作『遊び時間2』は非常に面白かったから、そういう雰囲気なんだろうと予測ができて、この…

英語を子どもに教えるな

『英語を子どもに教えるな』というタイトルに興味を引かれ、軽い気持ち(流し読みすればいいやという)で購入した。 英語(に限らず語学の)学習得には、幼い時期がより好ましいハズだという一般的な認識を持っていたし、その時「今更(今頃)語学の勉強など…

00-殺しのライセンス [007 カジノ・ロワイヤル]

上映中に映画館に観に行った友達によると、ダニエル・クレイグ扮する新・ジェームズ・ボンド君は中々よかった、ということだったので、新・ボンドはどんなもんぞや……とエンドロールまでつきあってみた。 公開前後の雑誌の下馬評でも、新・ボンド君の評価が中…

のだめカンタービレ #18

「なによ、千秋出て行くなんて…!」(感想) で終わった17巻。 千秋が出て行くことは、大した問題じゃないんですね……?さすがのだめ…… 千秋母が、「あの子ははあなたの天使なんだから!」(天使ー!?)に溜飲が下がった。 あと、面白かったのは、やっぱりシ…