読書百冊意自通ズ覚書

読んだあと、何かしらの余韻を残していく物語たちを、みんなどんな風に読んでいるのだろう?The note of reading one hundred books makes you understand more clearly.

2018-01-01から1年間の記事一覧

夜はやさし 上下

フィッツジェラルド最後の長編小説[1]となってしまったこの『夜はやさし』(原題 "Tender is The Night")、なんとも悲しさを感じさせるタイトルである。 夜はやさし(上) (角川文庫) 作者: フィツジェラルド,谷口陸男 出版社/メーカー: 角川グループパブリッ…

世界がわかる宗教社会学入門

「難しいことを易しく解説してくれる」橋爪先生に、『はじめての構造主義』[1]以来、まったくを以って大・感銘を受けていたので、この「宗教社会学入門」なんてまさに打ってつけ、という思いで手に取った。しかも「世界がわかる」おまけ付き。ちょうどユダヤ…

愛は試練に満ちて―パーフェクト・ファミリー―

パーフェクト・ファミリーのシリーズで、初めて続きが気になる、と楽しみにしていた本書。 前作[1]から、問題が起きそうなまま終わってしまった、リビーとキャスパーという二人の夫婦の物語である。 この二人が、「幸せな結婚」というハーレクイン的結末のあ…

ユダヤ人と疎外社会 ―ゲットーの原型と系譜

ゲットーについて書かれたのが本書である。ユダヤ関係の本を連続して読むのなら、ゲットーは一度は勉強しておいていい題材だと思うので、適切な本だったと思う。 しかし、前作の『ユダヤ人と有史以来』[1]と同様、無教養(というか、教養うんぬん以前に、理…

キッチン

思えば吉本ばななという人を、一躍有名にしたのはこの『キッチン』だった(はず)。 吉本ばなな好きな友人に「実は今頃になって初めて吉本ばななを読んだ」という話をしたら、ばななと言えば『キッチン』だ、と言われてそんな事を思い出した。 友人は年に何…

15th Anniversary

読書百冊意自通ズ覚書も、本年でこうして公開から、15年を迎えました。 そしてはてなブログに引っ越しいたしました。 15周年なので引っ越ししよう、と思ったわけでは全然、全くなく、唐突に「よし、引っ越そう!」と思い、引っ越し作業をしているうちに、「…