読書百冊意自通ズ覚書

読んだあと、何かしらの余韻を残していく物語たちを、みんなどんな風に読んでいるのだろう?The note of reading one hundred books makes you understand more clearly.

独断と偏見によるお勧めアニメ選。

 職場の同僚がコロナをきっかけにアニメを見始めた、とのこと。聞けば意外と趣味も合いそう。過去に見た面白い作品について話したところ、いつの間にかまとめてリストにすることになっていた。
 そしてやり始めたらめちゃめちゃ楽しく、かなり力を入れてしまった。けっこう頑張って書いたので、「年末年始なんか見たいけど、なに見りゃいいのかワカラン…」という人のお役にでも立つかもしれない、と思ってここにも上げてみる。そのうち下げるかもしれん。
 以下は超・独断に基づいた個人的な感想なので、その点ご留意ください。
 基本的は作品の説明と見どころポイント、ネタバレはないです。ほぼ記憶によるので、説明が違うところが多々あるかもしれないです。なお、アニメのみ、原作には言及してないです。

 同僚が既に見ていたアニメは除外しているので、今イチオシの「転スラ」、また「呪術」とか「鬼滅」とかはないです。

今見ておけば近い次期クールで続きが見られそうなオススメ

- 僕のヒーローアカデミア

戦闘もの。ジャンプアニメ。

特殊能力を持ったヒーローが活躍する世界で、ヒーローを目指す少年たちの物語。

徐々に、ヒーローは巨悪に対抗できるか?世界崩壊を救えるのか?という、かなりシリアス、緊迫したストーリー展開となっていく。

オールマイトが「ゲソッ」となるところと、ホークスの声が個人的ツボ。

 

- 東京卍リベンジャーズ

不良のシマ争い×タイムリープ少年マガジン

ひょんなことから主人公は12年前の中学時代にタイムリープし、12年後(現在)に巨大化した当時の不良グループのせいで初カノが事故死するのを回避するため、悪戦苦闘を始める。

何度もタイムリープを繰り返し、少しずつ未来を変えていく中で、不良たちと仲間になっていく。諸悪の根源になかなか手が届かず、ハラハラさせられる。 見ている方も未来を知りながら過去に戻る、タイムリープものの醍醐味?がある。

 

- Re: ゼロから始める異世界生活

異世界×タイムリープもの。ラノベ

引きこもりゲーマーの主人公は、ある日交通事故で異世界に転生する。そこで出会った少女に一目惚れし、彼女の力になろうと奮闘を始める。

様々な困難に見舞われるが、「死に戻り」という異世界転生による特殊能力により、死ぬと「少し前の状態」に戻れるので、正解を導くため、主人公は死に戻って別ルートを辿る。(=何度も死ぬ) 何度も同じ場面を繰り返し、少しずつ結果が変わっていくという、珍しい物語。 長いので、気が向けば…でも面白い。

 

- ヒーローマスク

Netflixアニメ。

ある科学者が開発してる特殊な「紙」を顔に付けると、その人間の生命をエネルギー源に、別人の顔になれる。マッドサイエンティスト(たぶん)が実験?に紙をばら撒き、事件が起こっていく。 主人公はその事件を追う特殊機関?の職員。 アメリカのSF刑事ドラマを日本アニメで描いたような作品。続きが気になる。

オススメアニメ

- 鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST

戦闘もの。完結。ガンガンコミックス原作。

主人公の兄エドワードと弟のアルフォンスは、若くして才能ある国家錬金術師。 幼いある日、亡くなった母を蘇らせようと禁術に手を出し、現世に戻ってくるために、兄は片腕と片足、弟は体を失った。

錬金術で弟の魂を鎧に移したものの、その体を取り戻す方法を探るため、兄弟は旅に出る。 道中、禁忌「賢者の石」の存在を知り、また国家の黒幕に近づいていく。敵、仲間入り乱れる中で、エドとアルは、身体を取り戻せるのか? エドが最後に決めた決断が、とにかくすごい、と個人的には思う。度肝を抜かれた。

いつでもいいので、いつか見てほしい、完成度がめちゃくちゃ高い作品。個人的ベスト3入り。

 

- Fate/ZERO

魔術師の戦闘もの。完結。

数十年に一度、何でも望みを叶える聖杯を手にするため、選ばれた7人の魔術師が、その魔術で人類史の英霊を現世に蘇らせ競い合う「第四次聖杯戦争」の物語。

主人公は、世界から争いをなくすために聖杯を求める、はぐれ魔術師。文字通り身を削った弾丸で、聖杯を獲りにいく。 鬼滅の刃の制作会社が手がけていて、映像の完成度が高く戦闘シーンもうまい。中立であるはずの教会神父と対峙するシーンは特に見応えあり。

戦争シーンのみなら、この後のFateシリーズの方がよくできているが、話の緊迫感はこちらが勝る(と思う)。

 

- フルメタルパニック ふもっふ

学園コメディ。ラノベ。完結。

本編フルメタルパニック(戦闘もの)のサイドストーリーだが、こちらが面白い。特に最後の方のバイオテロ話は秀逸。

主人公は子供の頃から中東のゲリラ部隊で育ち、今は非公式武装組織「ミスリル」の傭兵。任務で日本の高校に高校生として潜入するが、軍隊生活しか知らない主人公は、まわりの生徒とことごとく噛み合わず、トンデモな問題ばかり起こしてしまう。

バイオテロの話はほんと面白い。

 

- ワンパンマン

戦闘もの(たぶん…)ジャンプ。

登録したヒーローたちが活躍する社会で、主人公サイタマは自主訓練の末、ヒーロー登録をする。

本当は無茶苦茶強い(恐らく宇宙最強)サイタマだが、すべてがワンパンで終わるせいか、誰にもその強さは知られず、認められず、万年Cクラス(最下クラス)のヒーロー。

そんなサイタマの強さに気づいた、ランク急上昇中の新人ヒーロー・ジェノスという弟子もでき、サイタマは様々な事件をワンパンで解決していく。(が、サイタマの活躍は誰にも知られない…) あらすじだけだと普通の戦闘ものに見えるが、コメディ。(ギャグ?)サイタマがワンパンで最強たちを倒していくのが痛快。今一番続きが見たいアニメかも。

 

- BLACK LAGOON

クライムアクション。裏社会を描いたコミックが原作。

平凡なサラリーマンだった主人公は、海外出張先で事件に巻き込まれ、そのまま会社に見捨てられ(確か…)、現地で出会った裏社会のグループと行動を共にするようになる。このまま裏社会の住人になるか、日本に帰るのか、仲間が請け負った仕事を手伝う中で、主人公は決断を迫られる。 わりと暗めだけどなんか面白い作品。アジアの裏社会の雰囲気が良く出ている。

 

- ヨルムンガンド

ガンアクション漫画が原作。

原作は完結。 女武器商人の組織に拾われた子供が主人公。主人公は武器商人とその私兵と行動を共にし、成長していく。雰囲気がBLACK LAGOONと似ている。女武器商人の声優さんが好き。

 

- ジョジョの奇妙な冒険

戦闘もの。ジャンプアニメ。

独特な世界観で展開される長編。始めはちょっと違和感があっても、すぐ慣れるはず。 一代目、ジョセフ・ジョースターは、使用人の息子ディオにやっかまれ、2人は因縁の仲となる。

2, 3部…、とジョセフ・ジョースターの子孫が主人公。2部では特殊能力オーバードライブが開眼、3部でその進化系、生命エネルギーの具現化「スタンド」が生まれ、戦闘ではスタンド同士を戦わせるようになる。スタンドの形態、能力は様々だが、人型が多い。 1月からジョリーンが主人公の6部が放送開始される。

独特の世界観は唯一無二で、面白い。

注)銀魂の幽霊旅館の回を見る場合は、先にジョジョの3部(だと思う、「スタンド」が登場するところ)まで絶対に見ておくべき、だゼェッ!

 

- PSYCHO-PASS

近未来SF。オリジナルアニメ。 システム「シビュラ」により人間の精神の状態を把握、犯罪を犯すような心理状態を「犯罪係数」として数値化し、係数が高い人間(=潜在的犯罪者、または犯罪者)を隔離する、未来都市的な社会が舞台。

強メンタルで公安職員となった若き女性主人公は、犯罪係数が高い部下数人の班の担当となり、犯罪解決の日々を送る。1stシーズンでは、犯罪係数が低いため、捕まらない事件の首謀者を追う。 主人公は「犯罪係数」をたたき出すシステムが何なのか、その深淵に隠された謎に徐々に迫っていく。

シーズン2までは同じ主人公、3は少し時代が下って、新しい公安職員のバディが主人公となる。

ちょっと荒唐無稽で設定に穴もあるが、映像がきれいで、「シビュラ」とはなんなのか、考えながら見るのも面白い。狡噛始め、イケメンもいっぱい。

 

- シンギュラポイント

Netflixアニメ。

ゴジラの新しいアニメらしいが、既存のゴジラ感はほぼ皆無。 ゴジラや類似の怪獣が突如東京を始め全世界に現れ、世界は混乱に陥っていく。

科学者の卵の主人公と、技術屋が、それぞれ別の場所でゴジラ顕現の謎に迫り、世界崩壊の危機を探り当てる。最終的に離れた場所で、協力してゴジラを退治する。

ゴジラ登場と世界崩壊の理論がむちゃくちゃ難しすぎて、ついていけないけど、そんな理論で描く切り口が面白い!と思った。2人が使ってるAI?がほしい…。

 

- 攻殻機動隊

SFアクション。

サイボーグの身体に意識だけを植え付けることができる(電脳化)、未来都市が舞台の、超有名作品。ハリウッド映画マトリックスが本作にインスパイアされたのは有名な話。

公安9課の指揮官、素子はやり手で凄腕の軍人。手練れの仲間と共に、表に出ない事件を解決していく。 単純に素子がカッコイイ。話も無理や破綻がなく、仲間内のやり取りも面白く、全体的にうまくまとまっている。

難民問題など、今見ても考えさせられるテーマをこんな時からこんな形で描いているとは、と驚かされる事も。

サイバー空間にダイブした時の理論はよく理解できない時があるが、そこはすっ飛ばしている…。

 

- 僕だけがいない街

タイムリープもの。完結。

主人公はタイムリープ能力(リバイバル)を持っており、度々タイムリープしているが、ある時小学校時代にリバイバルする。連続殺人事件を止めようとするが、子供なので、危険が迫っていても簡単には回避できない、ハラハラドキドキのサスペンス。

未来の出来事がわかっている、タイムリープならではのハラハラ感がある。完成度が高い作品。

 

ほんわりめ選

- けいおん!

軽音部に入った女子高生たちのほのぼのハイスクールライフ。京都アニメーションの名作。大好き。なんかゆるくて、見てると癒される。

 

- 鬼灯の冷徹

モーニング連載、原作は完結。

日本の地獄でナンバー2として働く超絶厳しくてクールな鬼、鬼灯が主人公。地獄会社運営してます、みたいな雰囲気。日本社会や風物詩を地獄を通して反映していて、面白い。鬼灯様が鬼すぎて面白い。まさに鬼上司。声優さんがめちゃくちゃはまってる。

 

- 氷菓

ラノベ原作。やる気の薄い高校生が、やる気満々の箱入りお嬢様に引っ張られ、日常の推理に挑んで行く話。 登場人物がほわほわしている。

 

- もやしもん

農大に進学した「菌」が見える主人公は、その特殊能力を知る祖父の旧友である教授のゼミ生になり、その大学生活がスタートする。 先輩を含む一部のゼミ仲間にも菌が見えることが知られつつ、そのアドバンテージを生かした、楽しいほのぼの(?)農大ライフを描いた作品。

当然菌に関するテーマ、とりわけお酒に関する話が多い。うんちくも多い。主人公が見えている菌がマスコットっぽくてかわいい。

 

おバカアニメ選

※「あー、本当にバカだな… 」と感心するアニメ。

 

- 銀魂

コメディ…戦闘もの…ジャンプアニメ。原作完結。映画で完結。

江戸の街(架空の)に、ある日突然、後に「あまんと」と呼ばれる異星人がやってきてから数十年(たぶん)。やる気を胎盤に忘れてきたと思われる怠惰な主人公が、2人の仲間と共に営むなんでも屋万屋」が関わる事件とその仲間達を描いた作品。

初期は特に、心からアホしかない。時々真面目になる。最後の方はかなりシリアスになる。主人公は本気になると一応(?)強い。 銀魂の見どころは、とにもかくにも、ギリギリアウトなパロディ(セーフか?)。ジャンプ作品からガンダムから、パロディし放題。転スラの比ではない。このパロディを生み出す作者の脳内はどうなっているんだ…というレベル。

登場人物たちのやり取りも面白い。ボケっぱなしはない、安定のボケ&ツッコミなので、安心してアホの世界にダイブしてください。

 

- この素晴らしい世界に祝福を

異世界転生もの。ラノベ

異世界転生ものの初期有名作(と思われる)。よって異世界転生もののセオリー、

引きこもりニートの青年が死んで→ゲームのような異世界に転生→まずはギルドに行って勇者になり、元・異世界人であるゆえに何らかのアドバンテージを持っているので、その能力を使って仲間と共に無双して異世界を救う、

という定石を踏襲している。(一部のみ)

主人公と仲間のやり取りが見どころ。それぞれのキャラクターの特徴をうまく浮き彫りにした、最高にくだらないアホな会話が、実に小気味よく交わされている。こんなにうまくキャラクター×くだらない会話が描かれている作品を見たとこが、かつてあっただろうか…否…反語。

性格にも性能にも欠陥がある主人公とその仲間が繰り広げる日常、事件、騒ぎは、最後に「アホだな…」と締めたくなること間違いなし。

アホすぎて中毒性があります。エクスプロージョン!

 

- ヒナまつり

SF(?)原作コミックは完結。

未来からやってきた、超能力少女の面倒を見るはめに陥った経済ヤクザが主人公。成り行きでなったインテリヤクザなので、中身は割と一般人。

中学校に通うことになった超能力少女ヒナに、主人公が振り回される様が面白い。ヒナを追ってきた別の未来人や、中学での友達など、癖の強いキャラクターもたくさん出てくる。話の展開がとりあえずアホ。頭の中が空っぽになって爆笑してテレビを切る、そんなアニメ。(だった気がする)

 

異世界もの選

- 無職転生

ラノベ。原作は完結。

転生先の異世界で「人生をやり直す」と心に決めた主人公は、着々と能力を身につけていく。

異世界ものは多々あるが、話の展開が独特で、そのどれとも違った印象の作品。異世界に転生した話というより、ファンタジー世界が舞台の話という雰囲気で、転生のアドバンテージはそれほどないが、今後の展開で変わってくるのかもしれない。今クール2期放送中で、かなり熱い。 

 

- 蜘蛛ですがなにか?

ラノベ

かなり異色の異世界もの。転生して虫(蜘蛛)になる話が登場するほど、異世界ものの市場は飽和もとい成熟したのか。 異世界で起きた現象に巻き込まれ、クラスメイト全員と共に異世界に転生した主人公だが、クラスメイトとははぐれて、しかも蜘蛛に転生していた。

コミュ障だったという主人公だが、とにかくモノローグがめちゃくちゃうるさい。はじめはダンジョンに蜘蛛しかいない状態で、モノローグ×魔物と戦ってレベルアップ、しかないので、ここは早送りで見てもノープロブレム。正直、あまりに主人公がうるさいので、挫折しそうだった。

しかし、元クラスメイトの様子が描かれたり、主人公がかなり強くなってきてから話がニ、三段階変わった印象で、面白くなってくる。蜘蛛たちを転生させた第三者の存在はなんなのか?外の人間世界で元クラスメイトたちが巻き込まれている国家間の争いはどうなっているのか?そこに蜘蛛はどう絡んでいくのか? まだまだ先が気になる話。主人公蜘蛛だけど…。

 

- 慎重勇者

慎重「すぎる」青年が、ハイスペックイケメン勇者として異世界を救うべく召喚された物語。

慎重さが度を越しているのが面白いのと、勇者を導く立場の女神がアホだがうまく猿回しの役を演じていて、話も綺麗にまとまって面白い。ダラダラ長くならず、きちんと「世界を救う」ところまで12話で終わるのも良い。

 

のだめカンタービレ #23 - The Last Lesson

 最終巻!?

 

 11/27に新刊が出ることはAmazonで見て知っていたけど、朝ラジオCMで
「感動のフィナーレ!」
的なセリフを耳にして、びっくりしながら本屋へ向かい… 最終巻だった。
 そろそろ終わるだろうとは前巻22巻でも思ったけど、続き1冊で終わるとは……!完全なる想定外。
 あの展開で後1冊で終わらせられんのか!?
 と思いながら開いた。
 結論からいうと、

 

 終わっては、いた。


 のだめがセンチメンタル☆ジャーニーから三善ハウスに帰り、ヤドヴィと音楽を楽しんで…までは悪くない。
 でもそこから、千秋が現れ、のだめの演奏に感動して…の下りが、

 ああ…終わらせようとしている…

 感、満載な気がした。
 それでも、もう一度読み返してみて、まぁこれはこれでよくまとまっている、と言えるのかもしれない、と、思った。
 ここで終わらせないとどこまでも続けられるし――これからコンクールとか、オクレール先生の思惑とか、ミルヒーサイドとか、黒木くんとターニャとか、ネタはいっぱいある――区切りとしては十分アリなところなのかもしれない。
 ということで、
 一読目:★★★☆☆
 と思ったけど、
 二読目:★★★★☆
 でいっか、という気も、した。

 でも、こんな風にいきなりさくさくさくーっと終わらされて、さすがに拍子抜け感は否めない。
 前21、22巻で、のだめが暗黒スパイラルにはまったところ、すごくよく描けていたと思うので、なおさらだ。
 よくここまで深いところまで描いたな、と感心していたし、それだけに、のだめがこの底からどうやって這上がってくるんだろう、というところにものすごく関心を持っていた。それがクライマックスになるところだろうと、予測していたのだ。

 音楽に対して、正面から向き合ったら挫折して、でもあと一歩のところまできている。ここから掴み取るだけ、というところこだったと思う。
 これがのだめと千秋の恋愛マンガというなら、そんなところにウェイトを置かなくていいのだろう。
 でもそれだけじゃなかったはず。(と思いたい)
 それなのに、

 のだめが掴み取るところがほぼまったく描かれてなくて、千秋のモノローグ解説で終わっちゃった。

 と、私には読めた。
 あぁ…なんて残念な終わり方なんだ…!!

 八割方、いいと思うんですよ。こういう終わりもアリかなってさ。

 でも、そこだけはちゃんと描いて欲しかった~~

 

 それにはこの1冊では、やっぱり無理だったと思う。

 2台ピアノで始まりのモーツアルトを千秋と弾くのも、いいエピソードだけどさ。
 でも、のだめの壁を千秋に語らせて終るとは…
 結局、主人公は千秋だったってことか?


 ここまで書いたのに、もったいないなぁ

 というのが、正直な感想である。
 作者の体調不良とかで、なんとか終わらせたかったのか?と思ってしまうほど。
 23巻かけて終わりがこれか…
 いいシリーズだし、面白くて大好きだし、最後がこれ、本当にもったいない……

 しかし、なにはともあれ、超大型漫画がまたひとつ完結しました。
 クラシックの世界に誘ってくれる、名作として残っていくことでしょう。

のだめカンタービレ(23) (KC KISS)

のだめカンタービレ(23) (KC KISS)

 

のだめカンタービレ #22

 むきゃー!!

 新刊が出ている!買わなくてはっっっ
 
 というわけで買って来た22巻。
 千秋と自分がやりたかった演奏を、想像以上の形でRuiに実現されてしまって虚無感に襲われるのだめ。そこへ
「のだめちゃんがやりたかったこと、一度はやってみたいでショ」
 というシュトレーゼマンの悪魔の囁きに耳を貸し、その手を取ったのだめは――
のだめカンタービレ(22) (KC KISS)

のだめカンタービレ(22) (KC KISS)

 
 という21巻の続きである。 個人的に、21巻の 
「わかってマス。自分は自分でもっと頑張ればいいって……わかってるんです」
というのだめの苦悩がすごく共感できて、「こうなった場合、のだめは(作者は)どうやってここから脱出もしくはこの状況を展開(=理解)させるのか!?」
 ってことがすごく気になっていた。その回答は、この22巻ではまだ出ていない。
 
 その前にやってきた、のだめデビュー公演。
 ドラゴンボールで悟空がめっちゃ強いのが面白いように、のだめカンタービレでも、のだめが圧倒的才能で世間を席巻するのが面白いわけです。
 で、その読者の要求に、余すことなく応えたのだめデビューシーンだった。
 ここ嬉々として読んだ人、多かったと思う。自分も楽しかったし、嬉しかった。
 しかし、「やってみたかったこと」を違う人と実現しても、のだめの問題は解決していないのだった……
 
 抜け殻となったのだめは、センチメンタルジャーニー☆エジプトへ。(しかしなんでエジプト…)
 ここで彼女が何かを掴むのかはまだ見えない。でも、「もういいでしょ」なんて言ってるので、まだちょっとダメなんだろう。 
 
 しかし、オクレール先生が何を考えているのかよくわからなかったんだけど、やっと今回わかってそれが一番スッキリした。
 そしてそれは千秋の「言いたくない」不安と同じことだった。
 オクレール先生が言っていることはきっと正しいけれど、のだめには難しいことだろう。確かに今のままでは。
 何を失っても――千秋を失っても――音楽と共に生きるのが真の音楽家であり、それこそが本当のピアニストになる条件だとオクレール先生は言ってるわけで、のだめはここで、はからずも最後通牒を突きつけられるのだ。そうしてみれば、シュトレーゼマンの囁きは確かに悪魔の囁きだったと申せましょう。
 のだめにそういう覚悟を迫るのは、作者がクリエイターだからだなあと感じさせる展開だ。
 
 次回のだめはどうするのか? そんでもって、真一君も「真の音楽家」の犠牲になってきたわけで、そこに何があるのか、突き進む前に知っていくべきだと思う。 丁度父もやって来たことだし。
 つくづく、展開が上手な漫画家さんだ。
 
 というわけで、続きはエジプトからお送りいたします… ところで、のだめはあんなに学校休んで、クビにならないのだろうか?

やじきた学園道中記

 安野モヨコが『監督不行届』で、 「あたしだってエロイカ[1] 一気読み!とかしたい!」 などと書いていて、 「そりゃーできるんならしたいもんだよ」 と思っていたけれど、今回実際一気読みしたのは『やじきた学園道中記』。

 

 読んでいてあまりに面白くって、「こりゃエロイカより一気読みに相応しいんじゃねーか」と安野モヨコ氏に言って差し上げたくなりました。 いや、エロイカも読み始めたら止まらないだろうけれども。

 なぜ突然やじきたかというと、先日漫画を整理した折り、

 やじきたってどんだけ面白かったっけ?

 と面白かったことには自信があるものの、つい読み返しだしたのが運の尽き。

 

  今読むと、さすがに「番長連合」とか「総番」果ては「お仕え美少年忍者」とか(ぷぷぷ)、まぁ普通にありえね~感満載ではあるが、そんなことはどうでもいい!といわせるくらい勢いがあって、やっぱりめちゃくちゃ面白い。

 タンカを切らせたらお江戸一のやじキタコンビが最高! 私はキタさん派だが(キタさんかっこいい~!!)やじさんもいい!と改めて思った。

 まーいいコンビですよ、やじきたは。

 

 難点をいえば、ちょっと人間関係が狭すぎるというところだろうか。

 邪剣編で伊豆のかな&桃井に会ったり、一之介と剛と慎吾が少年院で一緒だったとか、久しぶりのせいなんだろうけど、赤目編はちょっとやりすぎだろう感が否めない。よくよく読んでると、藤本ひとみも真っ青じゃないかというくらいのスピンオフっぷりだ。

 

 それから、もちっとどーにかならんのかと思うのが、最も暑苦しい男、ハーディ・レニアートン……暑い上にくどい!! 

 暑苦しいとはこの男のためにある言葉なのではないか。 粋で洒脱なやじきたコンビの隣で、ムダに濃ゆい。

 しかも星の話で引っ張られて気になる。どっちにつくかわかんない七つ目の星って誰!剣持君?慎吾?まさかやじさん!?

 

 とまぁ、本編とはカンケーないところに目が行ってしまったが……

 本編とカンケーないと言えば、巻末の「やじきた小劇場」(もしくは中劇場)もめちゃくちゃ笑える。

 空飛ぶクララ=姫御前にはわかっていても爆笑してしまった。 まさに「イッキ読み」にふさわしい。改めて納得した。  

 

notes 

[1] 言わずと知れた、青池保子先生の代表作『エロイカより愛をこめて』のこと。

のだめカンタービレ #18

「なによ、千秋出て行くなんて…!」(感想)

 

 で終わった17巻。
 千秋が出て行くことは、大した問題じゃないんですね……?さすがのだめ……

 

 千秋母が、「あの子ははあなたの天使なんだから!」(天使ー!?)に溜飲が下がった。
 あと、面白かったのは、やっぱりシュトレーゼマンだな~


 僕が死んじゃえなんて言ったから? そんなの40年前から言ってるじゃないですか!

 

 に、笑ってしまった。

 このマンガは、ほんと何にも考えずに笑える所があって、いい。

 しかし、コンサトよりヴィエラ先生を取った千秋に炎燃ゆ。メラメラ~
 のだめに同情しますわぃ。(そこだけ切り取ってみるなら、だけど)


 真一君、のだめはあなたの天使なんですヨ!

 孫Ruiと遊んでる場合じゃないんですヨ!!

 

 まあ、作者の今後の布石的な感じはすごくするところでは、あります。
 Ruiとかね。作者はRuiをどう動かすつもりなのか。

 今回ちょっと書き込まれていたけれど、なんかのだめと絡めたいんだろうしなぁ。だってのだめよりうまくて(?)成功しているピアニスト、彼女だけだもん。今のところ。

 いつも思うけど、作者はパリの様子を描くのが上手い。
 なんか、パリってこんなかんじだよな~って思う。
 とりあえず、のだめのことは他人事には思えないので、今後も見守ろう。早く次を見守らせてくれ。

のだめカンタービレ 限定版 18 (講談社コミックスキス)

のだめカンタービレ 限定版 18 (講談社コミックスキス)

 

THE Death NOTE...

 今週のジャンプで最終回を迎えたDEATH NOTE

 これ、中学生の男の子とかに大人気だそうですね。こーゆー、ちょっとアタマ使う系がオモシロイのかもね。

 

 デスノって、ライトの悪知恵ぶりとか、Lとの駆け引きとか、作品の全体の雰囲気が浦沢直樹の『MONSTER』を彷彿とさせられないデスカ??

 Dr.テンマVSヨハンの、重暗っぽく、緊迫感大な感じがなんか似ている気がする。もちろんリュークとかは出てこないけど。

 

 デスノート事体は、みんな(ちゅうがくせい男子とか)が夢中になるのはわかりますが、なんかなーああゆう作品だと、色々ツッコミを入れたくなってしまう。ってのは性格が悪いからだろうか。そういう突っ込みを入れて読む作品じゃないことは重々わかっているんですけどね。

 

 ええっ、ライトのデスノがライト父に渡っていいわけ!?筆跡とかあんたらには関係ねーのかよ!とかね。どうなんだ、筆跡……明らかにバレるだろ……どうなんだよ……

 

 でも、内容的にはかなり精巧な構成になっていて、面白い。

 原作が別なので、ここまで構成に力を注げるんだろう。BLEACHとか、てめー後から考えただろ!的展開多いもん。つけたしチックな。

 

 まー週間ジャンプで何をしろとゆうのか。そこまで要求するなって話だ。

 そういう意味では、デスノは優秀です。中学生男子は、そんなデスノにヤラれるのだな。(?)

DEATH NOTE (12) (ジャンプ・コミックス)

DEATH NOTE (12) (ジャンプ・コミックス)

 

の・だ・め・カンタービレ♪

 今日のお題はコレ。

 

 薬局で待っている間、雑誌をペラリ…

 とめくると、あるじゃないか、見開き『のだめカンタービレ』解説ページ。話題のコミックを紹介する簡単なページだったのだが、驚いたのは、


 の、のだめって「野田恵」のことなのか……!(驚愕)

 

(驚愕の理由は割愛)

 

    そしてさっそく手に取りました。
 音楽マンガってわりと好きなので、のだめも楽しく読めた。CDとか楽譜が出るのがわかりますね。だって聴きたくなるもん。
 そういう意味でも、やはりよく描けているといえるのでは。
 のだめを読んで、音楽も聴きたくなって、なんて楽しい&文化的なんだー。

 ちなみに一番ヒットしたのは、
「なんて適当なショパン……」(第8巻)
 とのだめがマラドーナ・コンクールで評された、ショパンエチュード作品10第4番嬰ハ短調
 のだめで、というより、もともとこの曲が大好きだったからです。

 エチュードだと、どうしても「革命」でしょ、それから「黒鍵」とか「別れの曲」とか「木枯らし」とかタイトルのついた曲が有名みたいなんですけど、No.1 favoriteはコレ!!これ以外にない!!(あ、でもエチュード25の第10番ロ短調も好き)
 長年聴いているのは、このポリーニの名盤です。

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25

ショパン:12の練習曲 作品10/作品25

 

  賛否は激しくあるみたいだけど、これが好きだ。他の人のエチュード聴いても、特に4番なんてなんかぬるく感じられる。これは超名盤でしょ!

 のだめの才能が認知されてくると、話はもっと面白いのにな~と思います。
 最近、心の中でけっこう「ふおおぉ…」とか「むきゃー!!」とか言っているので、口に出さないよう、気をつけよう。うん。

のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

のだめカンタービレ(1) (講談社コミックスキス (368巻))

 

アイシールド21

 二人忘年会に、「アイシールド面白いよ~」と友人が14巻までまとめて持ってきて下さりました。(車で)(神か)

 

 や~、アイシールド21面白かった。夜中3時半まで寝ないで一気に読んじゃった。

 やっぱりスポーツ漫画は一気に読めるのがいいね!どうしても試合に頁数を割かれてしまうので、1冊ずつ読んでると全然進まずキツいものが。(最後の方のスラダンとか1試合に何冊かかるの?って感じだった)

 アイシールドはけっこう試合運びがサクっとしてて、その辺は展開も早いし、よかった。

 メンバーもこれから揃うんだろうな~というセオリーが見えて、その通りなんだけど、予定調和展開で揃っていくわけではないので◎。普通ならムサシとかわりかし早く、せいぜい1~2個ミッションクリアしたら仲間入りしちゃう感じだと思うけど。

 

 キャラクターではやはりヒル魔の勝利(?)か……かなりアクマなので、楽しい。『今日から俺は!』の三橋とちょっと似てると思うんだけど。

 

 アメフトは『THE B.B.B.』位しか縁がなかったけど、アメフトどーこー言う前に基本的にスポ根漫画大好きなので、燃えた。Vivaスポ根!

 スポ根って何でこんなに面白いんだろ、と思ったら、要するに人生の縮図やってるわけですね。だから面白い。

 よく考えたら、ハリポタだってスポ根じゃん!そっか~ヨーロッパ版スポ根ライトノベルだったのかあ、そりゃ皆面白がるはずだぜ。


 しかし、ルールは読みながらなんとなくわかってきたけど、描き方がわかりにくいのが難点。試合運びもわかりにくかったかな。何が起こっているのか見えにくいんですね。その辺もうちょっと何とかならんのか。

 恐らくアニメで見た方が試合に関してはわかりやすいんじゃないかな。

 

 やっぱスポ根漫画はいいな~と再確認して本年を終えるのでした。こんな終わり方でいいのかなぁ?少なくとも来年も垣間見える感じはするな……。

アイシールド21 (1) (ジャンプ・コミックス)

アイシールド21 (1) (ジャンプ・コミックス)