リア王
面白かったが、教養がなく&頭悪い(=理解度低い)せいで、けっこう読むのに苦労してしまった。
コーディリアが死んだことで驚いていたのに、リア王まで死んでさらに驚いた。
作中でケント伯が言っているように、とっくに死んでいるところの寿命を長くしていただけなんだろうが。でもイキナリ死なれたらケント伯立つ瀬なしなのでは。
おまけに、オールバニ公が突然いい人&仕切屋になっていて、これにも驚かされた。エドマンドが軽~くいい人になってしまい……こんなでいいのか?と素朴な疑問が。
この時代からこういう構成はあったのだと感心させられた。これについてはすごい(こういう構成は画期的なんじゃないか[1])と訳者も指摘しているが、まだ確立されていないせいか、いまいち複雑さには欠けるというか、図式が単純すぎるものになっている。
そしてまた訳者の言うように、セリフの詩的なところがこの作品の素晴らしいところなのだろう。
が、正直なところ、いまいちそれがよくわからなかった。[2]言われてみればそうか、そういえば、というレベルだった。
もっとも、本当に詩的な美しさというのは、結局英文(原文)で読まないとわからないのじゃないかという気がする。
どの外国作品もそうだけれど、特にシェイクスピアなんかは本当に原文で読まないとわからない芸術的な部分が多いのではなかろうか……と思ふ今日この頃。
読む気削がれるような結論だ。
Original: "King LEAR"
notes
[1] と個人的に思う。文学史的にどうかは不明。
[2] 詩集は向いていない。ちなみにボードレール詩集は頭で挫折している。
- 作者: シェイクスピア,William Shakespeare,野島秀勝
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